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静。

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朝のラッシュも過ぎたあたり、交差点の信号が赤になると何十秒かの静が生れた。
曇り空に吹く風は感じるほどでもなく、湿った土を踏みしめる音だけが耳に届き、
やわらかにたゆたう水面に鴨は身をゆだねている。
ふと見まわせば、この瞬間、誰もいなかった。
どこかに取り残されたかのように静かで、静かすぎて。
ようやく青に変わった信号だけが、元に引き戻してくれていた。

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